【2016年上期版】ようやっとのオススメDAC紹介


さらなるモバイル環境でのオーディオライフの充実を目指すべく、スマホ用に「ポタアンでも導入したほうが良いだろうか」なんて考えているオーディオ好きも多いと思う。

だけど、実際クソ重いポタアンを試す前に、軽量なDACを試すという方法もあるだろう。


ボクのブログの中でもDAC紹介の記事が割と読まれていて、やはり皆さんDACにはかなり興味があるんだなあ、なんて思っているのだけど、流石にボクがDAC紹介記事を書いたのがもう1年以上前であり、おすすめDACの内容も多少変わってきているので、ここらで一度情報を更新してみたいと思う。

オモロダイブ: ようやっとのオススメDAC紹介
まだまだESSチップの勢いは止まらない



2016年のDACチップ事情

じゃあ、昨今のDACチップ周りの動きはどうだ、なんて話から始めてみると、未だに、ESSチップの勢いは止まらず、どちらかと言うと、僕の紹介していた時期が一般レベルでは「知る人ぞ知る」だったのが、現在は一般の普及段階に入り、ESS社の認知度も1年前に比べればずいぶん広まっているように思う。

それに伴い、特にボクが注目しているモバイル用のDACは多くのメーカーがESS社のチップを採用していて、あまりそれ以外を採用しているメーカーの方が少なくなってきているような気もする。

そんなESS社も動きとしては、幾つか新しい型番のチップを発表しているのだけど、例えばES9018K2Mの後継と思われるES9018Q2Mなどがあり、このスペックを比較してみたところでは、そこまで大幅な変化は無く(DNRが「+127dB」から「+129dB」になった程度)、今後も廉価なES9023やおそらく最近流通価格が下がっていると思われるES9018K2Mなどがしばらく主流になるだろう。

ESS Technology :: Mobile DACs
最新のESS社DACチップラインナップ

ただ、一点、昨年と事情が異なる部分として、ESS社自身がヘッドフォンアンプチップを出しているのが、2015年頃から採用が始まっていて、こちらもスペック上は大変優秀で、おそらくESS社のDACチップとの相性は良いと思われるため、これらが採用されているDACを選ぶ、なんて新しい基準が生まれているように思う。

ESS、スマホを高音質化するヘッドフォンアンプIC「SABRE9601」。MWCに出展 - AV Watch
ESS社のヘッドフォンアンプチップ

なお、おそらく同等の性能のアンプチップが内蔵された一体型のDACチップとしてES9018Q2CというDACチップがあるのだけど、こちらの方が普及してくると、もう少し状況は面白くなるんじゃないかと思うけど、実際の音質はES9018K2M+Sabre9601の組み合わせとそこまで差は無いんじゃないかとも個人的には思っている。

なお、タイムドメイン理論的には小さい方が音は良いんだけどね(笑)

さあ、ごたくはこれくらいにして、DACの紹介をしてみよう。

Hifime Sabre 9018 USB DAC


今年の1月に販売開始されたHiFimeの新型DAC。詳細は前にかなり書いたので、そちらを参照していただいた方が良いだろう。

オモロダイブ: 爆誕!「Hifime Sabre 9018 DAC」!
購入前に書いたスペックの分析記事。

オモロダイブ: 新型HiFime ”Sabre” 9018 DAC レビュー①(外観&使い勝手編)
購入後のレビュー。そういえば音質編が(笑)

こちら、オススメポイントをまとめるとだいたい次の通り。

・ES9018K2Mというモバイルの上位チップを採用。
・Sabre9601ヘッドフォンアンプチップを採用しているため、122dBという脅威のSN比を達成。
・再生フォーマットの上限こそ96kHz/24Bitではあるが、モバイル用としては十分。
・上位の「HiFime 9018 Asynchronous High resolution USB DAC」に比べて、消費電力がかなり小さく、スマホ側のバッテリー消費をそこまで気にしなくて良い。
・ES9018K2MかつSNR122dBというスペックのDACにしては最廉価(本体69ドル+送料10ドル弱)

EU崩壊が始まるのも怖いけど、これだけ円高が進んできた昨今であれば、直接購入する方が何かと安いだろう。なお、多少の英語力が必要になると思うけど、サポートも基本1年が付いていて、この辺り、一応の安心材料になるだろう(Warranty)。

HiFime Sabre 9018 USB DAC
これだけ円高が進んでりゃ直接購入が安い。Paypalアカウントあれば簡単。

ちなみに、現在のボクの主力はこのDAC。やっぱり、スマホの電池持ちの事を考えると、消費電力小さめなのは助かるんだよなあ。

ちなみにAmazonでも購入可能。



【2016/9/11追記】

Android端末に直接挿せる、MicroUSB端子になっているバージョンも最近出ているのでこちらもオススメです。

Hifime Android Sabre 9018 DAC
MicroUSB端子のバージョン。性能はHiFime Sabre 9018 DACと同じ。

ついでにUSB Type-Cになっているバージョンも紹介。

HiFime Sabre 9018 USB TYPE C
こちらはUSB Type-Cのバージョン。Mac使いの方に。



HiFime 9018 Asynchronous High resolution USB DAC


何はともあれ、このブログでDAC記事を書き始めた原点のDACなのでそれなりに思い入れは強い。こちらも詳細は過去の記事で確認いただきたい。

オモロダイブ: HiFime 9018 USB DAC レビュー①(外観&使い勝手編)
記念すべきHiFime DAC紹介の1回目

オモロダイブ: HiFime 9018 USB DAC レビュー②(音質編)
珍しくちゃんと音楽を聴いて評価(笑)

こちらのオススメポイントをまとめるとだいたい次の通り。

・ES9018K2Mというモバイルの上位チップを採用。
・SA9227というUSBレシーバーを採用し、小型DACながら、DSDのネイティブ再生や384kHz/32bitの音源の再生にも対応。
・MAX97220Aという性能に評価のあるヘッドフォンアンプチップを採用し、SN比こそ112.5dBにはなるが、特に低域に押し出し感のある楽しい出音を楽しめる。

値段も、昔は高いと思ったけど、これだけ円高が進むと、割安感出てくるなあ。

HiFime 9018 Asynchronous High resolution USB DAC
そろそろ送料込みでも1万円切りだなあ。

このDAC、音質的には大満足で、モバイルでもDSD再生可能となる脅威の小型DACなのだけど、一点注意点としては、消費電力がかなり高いという欠点があり、そこには注意されたい。過去にこの辺りの対策方法とさらに高音質化する手法をまとめているので参照いただきたい。

オモロダイブ: HiFime 9018 DACを使い倒す③(バッテリー対策&高音質化編)
消費電力の高さがネック。

なお、バッテリーでブーストしてあげると、本当にこれが真の実力なんだなという、大変良い音が出るので是非試してみて欲しい。

なお、こちらもAmazonでも買えるけど、割高かも。



ZEAL EDGE PORTABLE DAC AMPLIFIER


前回はこの位置にDragonFlyのDACを追加していたのだけど、ちょっと最近はさすがに新しい物の方が良いだろうと、見た目にもお洒落なこちらのDACを紹介したい。

こちらのDACは流石に所持していなのでスペックからの紹介になるけど、だいたい次のような点がオススメポイントになるかと思う。

・ES9023採用ながら、192kHz/24bitまでの音源を再生可能。
・Sabre9601ヘッドフォンアンプチップを採用しているため、ES9023の上限付近までSN比を確保し、クリアな音声が期待できる(115dB)
・本体がかなり小型軽量でアルミ製なので質感も良さそう。
・クリップ装備で取り回しは良さげ。
・1万円弱とそこそこ安め。
・消費電力も小さそう。(Amazonのレビューに100mAと情報あり。ちなみにHifimeSabre9018は実測で90mA。)

うーん。HiFimeに強敵現るだなあ。ただし、こちらはES9023である点と、これだけ小さいと電源周りに電解コンデンサが無いか、あったとして極小容量だと思われるので、音質的には電源回路周りも電解コンデンサでそれなりに強化されているHiFime側が流石に有利だとは思われるけど。

でも、この見た目とサイズはそれだけで選択肢に入れて良いだけの説得力があるなあ。

なお、ES9023は廉価チップではあるけど、僕のスピーカーシステム側ではこのES9023を搭載したDACを常用していて、音質に関して、個人的には不満がまったく無い事をお伝えしておきたい。




2016年もDACはたのし

さて、今回も力尽きてこれくらいで記事を終えようかとしていたのだけど、気づくとDragonFlyの新作が、、、

スティック型の小型USB DAC「DragonFly Red/Black」が発売 - AKIBA PC Hotline!
Blackは結構安いなあ。

まあ、この記事は見なかったことにしよう(笑)

ざっと、他も含めて、色んなDACの情報を調べてみたけど、HiFimeのDACは見た目こそチープだけど、スペックと価格から考えると特にモバイル用途だと、まだまだ前線にいるなあというのが正直な感想。

ポタアンみたいに巨大なの持ち歩ける人なら、結論は全然違うところにあるのだと思うけど。でもやっぱり軽さは正義だと思うんだよなあ、個人的には。

皆さんも、是非、今回の記事を参考にして、楽しいモバイルライフをお楽しみください!

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