「2016年はVR元年!」、そして「2017年はVR新時代!」なんて業界が盛り上げているところに水を差すようで本当に申し訳ないのだけど、2016年はVR零年に過ぎず、未だ元年すら迎えていないというのが市場の判断からも間違いないだろう。
こればっかりはPS VRの急速な失速や、思いのほかOculus Riftが流行ってこない事からも、そう言わざるを得ないのは仕方がないかと思う。
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GoogleがCardboardを発表した2014年、ボクはワクワクが抑えきれず、速攻でCardboard(の複製品?)を入手し、当時に色々公開されたコンテンツを楽しみ、その未来感溢れる体験に興奮したのだけど、すぐにその限界にも気付いてしまった。
それは色々あるのだけど、以下の5点がその主な課題である。
- 画質が荒い
- 視野角が狭い
- 真後ろが見れる事のメリットがほぼ無い
- 視覚はVRだが、その他感覚が追従できていない
- 映像酔いがひどい
そして、2017年の現時点でも、これらの課題はそこまで改善されているとは言えないっぽく、そういう意味ではやはりまだまだ「零年」の継続中で、モヤの中を進んでいる状況だと言わざるを得ないというのがボクの現時点での見解。
いや、まあ零年にしてはかなりいいところに来てるとは思うのだけどね。
当然、Oculus RiftやGear VR、PS VRが発表され、ボクはこれらの機器を持っていない(オイッ!)ので、話半分に読んで欲しいけど、今回はVRに感じた問題点について軽く書いてみたいと思う。
なお、タイトルにも書いたように、エロVRだけは元年をとっくに過ぎているという話も(笑)
なお、毎回長くなるので、今回から目次書くことにしてます。(過去記事も直していきたいです)
急ぎの方はすぐに「6番」をクリック(笑)
目次
- 21世紀にしては荒いその画質
- そんな視野角で真のVRと呼べるのか
- 普段見ない真後ろのために発生するデメリット
- 視覚だけVRにしたら手元も見えない件
- 半端ない眼精疲労と3D酔い?
- やっぱりエロがVRの新世界を切り開くのか?
- 真のVR元年とは
21世紀にしては荒いその画質
PS VRを購入した人達のレビューでも、一部ではPS2レベルの画質という指摘もあったりするくらい、VRの画質についてはまだまだ発展途上としか言えない状況となっているのが現状だったりする。
ASCII.jp:PlayStation VRはヒットする、最高水準映像とタイトルを体験 (1/3) より解像度の高い「新型Oculus Rift」や4月発売の「HTC Vive」に比べると、没入感という面で、どうしても見劣りをする ... 「より解像度の高い「新型Oculus Rift」や4月発売の「HTC Vive」に比べると、没入感という面で、どうしても見劣り」 |
なお、何故、そんな状況になっているかという事なのだけど、これはPS4のグラフィック性能がまだまだ非力な事がその原因と言える。
一般のコンシューマーであれば、「おいおいPS4が低スペックってどういう事だよ!」なんて思うかもしれないけど、既にPS4のグラフィック性能は最新のPCスペックで言えばロースペックの範疇に入る程になってしまっているのが実状だ。
PCゲームを普段やっている人ならわかると思うけど、現時点のミドルクラスのグラフィックカードでも1080p/60fpsの美麗なグラフィックの最新のゲームを動かそうとするとコマ落ちしたりするような現状の中では、せいぜい、安定性を重視すれば、PS4では1080p/30fpsのグラフィック処理程度が限界と考えた方が良いだろう。
また、VRでは片目ごとに映像を割り当てる必要があり、この前提では、例えば処理が可能な1920×1080の半分ずつを片目ずつに割り当てるとするなら、片目毎に960×1080程度の解像度になってしまう事になる。
そして、さらに安定性を重視して720p程度にしてしまうとその解像度はさらに低くなり、両目分で1280×720の解像度しか使えない事になり、片目では実に640×720程度の解像度しか得られない事になってしまう。
実機のPS2の解像度が640×480とのことなので、横はまったくPS2と同じなわけで、一部で「PS2程度の画質」といわれてしまうのも仕方が無いだろう。
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そんな視野角で真のVRと言えるのか
VRはその原理上、視野角が制限され、PS VRでもその視野角は100度程度となっている。
人間の視野角は最大で「水平約 200 度,垂直約 125 度(下 75 度,上 50 度)」という事なので、縦方向こそある程度視野角をカバーできるかもしれないけど、左右はかなり縦に狭まった状態となり、現時点のVR技術では、ゴーグルを着用し、そこから覗いたような視界となってしまう。
これは体験した人はわかると思うけど、実に狭い視界で、斜め前にあるものをいちいち首を動かして眺めないといけないほどに狭い。
「スター・ウォーズ バトル ポッド」ドーム映像で名場面追体験 世界のAM施設で稼働 | アニメ!アニメ! 没入感はまだまだこういうのに及ばない。 |
ボクらが求めているのはおそらくこんなゲームが自宅でできるようになる事なのだと思うけど、現時点でのVRではまだまだ及ばず、そういう意味では世界の変態の方がまだまだイイ線をついている状況はしばらく変わらないだろう(笑)
いや、こっちの方がずっと未来っぽいしね(笑)
Vesaro 195 Gaming Cockpit Boasts 1:1 Scale Cars Onscreen 自宅にこういうの買うやつ本当にいるぜ(笑) |
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普段見ない真後ろのために発生するデメリット
ボクもKickStartarで360camなんかを購入して360度の映像などで遊んでいる事からわかった事なのだけど、どうにも360度の映像には2つの課題があるように思う。
それは、まず、実写の場合に顕著だけど、そこに撮影者が映り込む可能性が高かったり、またバーチャルであっても、単なる壁などの、前面の映像に比べて「写す価値のないどうでもいい風景」が広がっている事が多い事だ。
映画のスクリーンの手前側には当然監督やカメラマン、その他大勢のスタッフがいるわけで、360度の実写映画があまり実現されないのもこの辺りにあるのだろう。
この普段見えない真後ろのせいで、処理上、見えない部分にあるオブジェクトの演算もVRの方が多くなると思うし、製作の現場でも後ろ側をどうしておくかを考えておかないといけないしで、余計な処理や手間が増える事は想像に難くない。
そして、これはどちらかというとムービーシーンなどが顕著に影響を受ける話だけど、360度のムービーシーンを実現しようとすると、どうしても、元々の動画を360度に展開する必要があり、そのせいで著しく解像度が低下する恐れがある。
具体的には、例えば1080pの動画を360度の周囲にぐるっと展開するような事を考えると、横1920ピクセルのうち、100度の視野角に入ってくるのは単純計算で「1920×100/360=533ピクセル」程度しかなく、これはかなり低画質であることがわかるだろう。
360度のVR空間を再現するためのムービーデータはHDでは全然足りないことがこれで理解できるだろう。
なお、ドットの荒いマインクラフトの世界なら100%再現できるかも(笑)
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視覚だけVRにしたら手元も見えない件
これはVRを試す際に本当に困る点なのだけど、ゴーグルを着用するため、マウスもキーボードも何も見えない状態になってしまう。
当然、そういった欠点は開発側も認識していて、基本はコントローラーで操作する事になっているのだけど、それでも、まだまだUIは発展途上だと思うので、一貫性が無く、マウスならすぐにできるような事がすぐにはできない、現時点ではその程度の操作性しか得られないのは想像に難くなく、ここは今後大幅に改善が進むポイントだろう。
【CES2016】手、表情、足。VRでのより直感的な操作を目指して様々な入力装置が出展 | Mogura VR - 国内外のVR最新情報 まだまだUIは発展途上。 |
そして、基本は座った姿勢でVR世界に入る事になると思うのだけど、今度はそれはそれで視界はリアルな風景を再現しようと頑張っているのに対し、その他の感覚は全然バーチャルじゃないため、「その世界の中を覗き見る」程度の体験では十分だと思うけど、その視野角の狭さとこういったもどかしさから、世界に没頭できない可能性も高い。
今後、視覚だけでなく、聴覚(これは実現されている)、触覚、嗅覚といったものが一つでも実現されてくると、さらにバーチャル世界を旅する感覚にリアリティが生まれてくるものと思うので、こういった技術革新は今後も期待したい。
なお、VRの世界を走れるようにするデバイスはすでに発売されているので、バーチャル世界なのに疲れるを体験したい人は是非試してほしい(笑)
いやあ、ゲーム世界を駆け抜けるのって一つの夢でもあるしね。
VRで走れるOmniとは何か。価格、性能、体験レポートまとめ。 | Mogura VR - 国内外のVR最新情報 Skyrimの世界を駆け抜けたい。 |
なお、プレイ映像はめっちゃ楽しそう(笑)
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半端ない眼精疲労と3D酔い?
これは最近の機器ではずいぶん改善されたとは話に聞いているけど、PS VRのレビューでもやはり長い間つけていられないという話も多く聞くので、まだまだ改善が必要なポイントとなっているのだろう。
【PSVR】VRは目に悪い?視力にどれぐらい影響を及ぼすのかを調査! | なぜなにメディア VRは目に悪い? |
このあたり、大手のニュースサイトでは水を差すような意見を控える可能性もあるので、上記のような個人の情報で今後も追っていく必要があると思う。
なお、ボクもGoogleのCardboardで手持ちの手ぶれまくりの映像を見ていて本当に気持ち悪くなった経験がある。
そんなわけで、VRに夢中になって自宅でリバースする人、今後出てくるんじゃないかと本気で心配してしまう(笑)
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やっぱりエロがVRの新世界を切り開くのか?
※18歳以下は閲覧禁止!!※
いやあ、このテーマ、これを書くためにあるんじゃないかと思うほど(笑)
なお、あんまりこういう話題は秩序上、書かない方が良いかとも思ったけど、そこからこの世界の奥深さを理解する可能性も十分にあると判断したので書いてみました。
さて、過去VHSのビデオデッキが普及した背景にはアダルトビデオの存在があったという。
世界が動くとき、いつもそこにエロが潜んでいる、というのもあながち間違いじゃないとボクは信じているわけで、VRを語る際、そこにあるエロの話を書かないわけにもいかないだろう。
テクノロジーに無縁の人達がエロVRの為だけにOculus Riftを導入するというのもあながち無い話じゃないほど、ここの成功が今後のVRを占うといっても過言では無いだろう。
さて、VRもCardboardが発表された時からエロい人達が活気づいている雰囲気は感じたけど、今ほどVRの活用の仕方が確立されておらず、単なるお試しといった完成度で、ボクもあまり試してみようなんて気にならなかった。
そして、今回色々調べてみたところ、業界全体のVRへの期待度がMAXに達している事を肌で感じた。
最先端エロの世界。PornhubがVRチャンネルを開設|ギズモード・ジャパン エロがあらゆる世界を切り拓く |
特にやはり、世界の大手と言えるだろうサイトがVRに本腰を入れ始めている点がひしひしと業界のやる気を感じさせる。
でも、まあそれでもさすがにこれまで書いたようなVRの未解決の課題があるわけで、エロVRの世界もまだまだ発展途上だろう。
しかし、しかしだ。確かに最新のこの業界の動向も気になるので、、、研究目的でサンプルをやっぱり見てみよう(笑)
どれどれ、、、、
なんぞ、これ!ごっつええでっ!
ふう。あくまで研究目的とは言え、興奮しすぎ(笑)
というわけで研究発表(笑)なのだけど、やっぱりエロはピュアな気持ちが前面に出るためか、多くの課題を腕力で解決していて、大変に好感がもてる(笑)
いや、これ、本気で言っていいレベルで、ボクがVRコンテンツ作成者なら慧眼を得るほど。
まず、解像度の問題だけど、なんて事は無い。基本は4K辺りの解像度でVR動画を公開するのが一般的になっている。そして、今後もVR装置の性能が許せばすぐに8Kにしてくるだろう。
柔らかい脳の人達は、理系の技術者が悩み始める瞬間に答えを出す生き物なんだなと実感(笑)
そして、カメラマンがいるであろう背面の映像はどうなっているかと言えば、、、なんと180度動画になっている!(※物によるけど)。
つまり背面は無い。
これも苦肉の策かもしれないけど、前面の解像度を稼げるし、そして背面なんて何の用もない(笑)
考えてみれば単純な話で、VRの映画を作成しようとすれば、人間の知覚できる水平200度があれば必要十分という事がこれでやっとわかった事になる。
しかし、長い間、「VRの実写だと背面はどうすんだ?」と思っていたボクの凍結した脳を腕力で氷解させる、何ともピュアなハートは素直で剛腕で、もう逆に賢いと思える程だ。
そして、最後にこのポイントもお伝えしておくけど、特にこういったコンテンツで有利な点は、基本は「覗いている状態」が普通であるという点だ。
コンテンツとして、この点では実に相性が良いという事がご理解いただけるだろうか。
そして、PlayStation VRがPCに接続できるというニュースも、、、
PCゲームがPlayStation VRでできるぞ!実録、PS VRをPCにつなぐ方法|ギズモード・ジャパン PS VRはPCに接続できるのが最大の利点のような。 |
うーん。勉強のためにPlayStation VR買おうかなあ(笑)
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真のVR元年とは
さて、最後にエロい話を持ってくると、他の記事を忘れるんじゃないかという事に気づいて大いに反省したところだけど(笑)、VRについてボクが思う課題について共感いただけただろうか。
読んでいてわかってもらえたと思うけど、ボクはこのVRにかなり期待をしている人間であり、PlayStation VRもお金に余裕があれば是非試してみたいと考えている。
色々制約をあげたけど、逆に言えば、その制約をうまく回避すれば現時点でも没入感が最高のコンテンツが作れるんじゃないかと思う。
例えば、現時点で完全に再現できそうなコンテンツは以下のようなものだろうか。
- スコープ越しにテロリストを暗殺するスナイパーゲーム
- 移動する装甲車の上からテロリストを殲滅(歩かないFPS)
- 幽霊になって皆の生活を観察&いたずら(SIMSみたいなの?)
- 空を飛びながら手に持った杖や銃で攻撃するシューティング
足で移動する、とか物をつかむという行動がリアルでない以上は、乗り物に乗ったりフワフワと浮いたりして、何か手に持っているもので間接的にその世界に干渉するようなゲームであれば、現時点でもかなり没入感のあるゲームが作れるんじゃないだろうか。
そして、画面の粗さは処理性能も今後どんどん向上するので、時代が今後解決するだろうし、視野角の問題もなかなか実現されないけど、以下のようなモンスタースペックのVR機器を開発しているメーカーもあるのでそこに期待したい。
ボクの思う真のVR元年は「目の前に広大な別世界が広がる」なので、視界の狭さと解像度がネックになるので、まだ上記のような機器が実現される、もう少し先の話になると思う。
それまで、ボクはこのVR零年を大いに楽しんでいこうと思うけど、まだこれから元年が来るなんて思えば、それだけでワクワクしないだろうか。未来は明るい。
しかし、今回はエロVRの進化に大変に驚いた。冒頭で言った通り、エロVRだけはもうはるかに元年は過ぎてると考えて良いかと(笑)
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