「Google Cast for audio」をもう勝手に始める②

珍しく連投。連休中にネタを暖めておいて良かった笑

さて、「最低限の機能を持った小さなAVアンプ作ってくれ」と5万回以上思った僕であるが、一向に出てこないのである。

僕が思う、最低限のAVアンプ(ぼくがかんがえたさいきょうのAVアンプ)とは、以下のようなものだ。

・HDMI2系統のみ(HDMI1系統+デジタル1系統でも可)
・サイズは可能ならMac miniくらいで。
・LRのプリアウト端子は必須。(デジタルボリューム経由/直接出力切替え可能)
・フロント2ch分のDACはまともなChipで!(重要)
・サブウーファー出力は無くても良い。まさかの4ch仕様(もうゼッタイ出ない)
※7.1ch→4chに自動で変換する。

後段、だんだんと贅沢になってきたがw、こんなものまともなメーカーが出すわけがない。これさえあれば、もうほぼ「Google cast for audio」対応機器の充実を待たず、ChromecastをこのAVアンプのHDMI入力に挿して、アンプ性能が気になるならプリアウトから好きなアンプにつないでやればほぼ完成と言える。

でも出ないんだ、これが。特に日本メーカーは機能を盛る事には積極的だけど、機能を省くことにはとても消極的だ。まあ、売れなければ困るわけなので、こんなチャレンジは変態だけが可能かもしれない。たまに暴走して変な物作って大失敗しているメーカーもあるけど、こういう俺得な方向性で失敗してくれるといいのに(笑)

なお、僕の偽「Google cast for audio」も基本的にはAVアンプにChromecastを挿すのとほぼ同じような事をよりチープに変態(?)アイテムで構成するだけなので、「AVアンプを新調するなんて金銭的にもスペース的にも余裕ザマす」よ、なんてお金持ちな方は、ギリギリの小ささ(デカさ)のマランツのNR-1609なんて購入して、これにChromcastをぶっさしてファイナルアンサーとする方が良いかもしれない。5年保障くらい付けとけばより安心だ。

というか、僕もこれ、欲しいんだけど(笑)





僕は「Google cast for audio」で何を実現したいのか

さて、本題に戻ろう。

元々、この検討に入った目的は「iPad+AppleTVなどのAirPlay対応機器」でやっていた音楽再生をなんとかAndroidで実現したいという事にあった。

なお、映像再生はChromecastをテレビに直接挿した方がよっぽど便利なので、ここでは特に音楽再生(もしくはミュージックビデオ再生)のみに特化したやり方を考えたい。

何でもかんでもできるように、というのはさすがに無理があるので、一般的なユースケースも念頭に入れながら、まずはユースケースを整理したいと思う。

<ユースケースその1 :Youtube視聴時に音声のみリモートプレイする>

AppleのAirPlayではそもそも注目されたのがAppleTVに映像と音声の両方を同時に送る機能ではあったが、AirMac Expressが音声のみを再生する機器であるためか、音声のみをリモート側で再生し、映像はローカルで再生するような仕様があり、これは大変便利だ。

一般的には、AirPlay機能を持ったレシーバ(前回紹介したELECOMのLDT-AVWAR800など)やAVアンプを使ってやることで、この機能を利用することができる。なお、僕の場合はAirPlayの互換機能を持ったLinuxのパッケージをRaspberry Piという小さなPCに導入することで実現している。

ネットワーク状態によって、時に転送が間に合わずカクつく事もあるが、1曲数分くらいなら特に問題なく、映像と音声のズレもそこまで気にならないレベルで再生が可能だ。

これは本当に便利なので、これだけで記事を書いても良いくらい。

たいてい、iPadのローカルで音楽を聴いていて「あ、これいいなあ」と思ったものをリモートプレイしているので、このユースケースをなんとかAndroidで実現できれば良いと思っている。

<ユースケースその2 :スマホ内のローカルコンテンツをリモートプレイする>

実はこのユースケースは僕の場合、ほとんど使わない。自宅では、全ての音楽データはNAS上に存在しているので、MPD環境で、自宅の音楽再生用サーバにNAS上の音楽を再生するよう、スマホアプリかブラウザ経由で指示するだけで、音楽が再生できるような環境が整っている。

ただ、一般的にはこの使い方も重要だろうし、なるべく多くの人が真似をしやすい、汎用的な手法を紹介したいとも思うので、このユースケースもきちんと考慮に入れることにする。

<ユースケースその3 :クラウド上のコンテンツをリモートプレイする>

iPhoneやiPadではホームシェアリングという機能を使うことで、PCのiTunes上に登録されている音楽ファイルを、さもローカルファイルと同等のように再生する事ができる。ちょっと最近はやっていないのでうろ覚えではあるが、これをさらにAirPlayで再生もできたと記憶している。

これも大変便利な機能ではあるのだが、せっかくのAndroidという事で、どうせなら「Googleドライブに格納した音楽データをリモートプレイする」事でApple超えを目指したいと思う(笑)

この手法ならば、PCの電源を入れっぱなしにする必要もなく、インターネットにさえつながっていればいつでもクラウドの音楽を、スマホからの操作で自宅のオーディオから鳴らす事ができる。これはちょっと未来じゃないだろうか。

以上、3点、これだけできれば十分だと思う。一点、不安なのは文章がすでに長くなりすぎていて、ちゃんと今回で書ききれるのかという事くらいだ(笑)

上陸作戦:HDMIヲ終端セヨ

それでは早速、実践編という事で、まず構成から紹介しよう。

当然、まず必要になるのが、Chromecastである。GoogleCastを受けられるレシーバーとして、数少ない選択肢、かつ記念すべき初号機であり、だいたい4000円~5000円くらいで入手できる事だろう。なお、もうすぐ新型が出るので、値下げがあったり、投げ売りされる可能性もあるので、新たに入手する人はしばらく様子を見てもいいかもしれない。

さて、このChromecast、見てみると明らかだと思うが、出力がHDMIしかない。このHDMIからなんとかデジタル音声を取り出さなければならない事になる。

こうなると、「HDMIを終端して音声だけ取り出せるアイテム出してよ~、中華えもん~」なんて、インターネットを漁るのがほぼ日課となっている僕だ。速攻で見つけた(笑)

それがこれ。その名も「HDMI Audio Extractor」。



どうしても同じものが国内やAmazonでは見つからなかったので、仕方が無いのでebayのリンクを貼っておく。ebay経由の買い物もPaypalを使えばそこまでトラブルになる事も無いのでオススメだ。

HDMI Audio Extractor

お値段、たったの2000円程度。

なお、この手の商品、実はAmazonでも色々類似の商品がある。ただし、注意しないといけない事が一つだけある。まず、この製品の反対側を見てもらおう。


わかるだろうか。そう、先ほど書いたとおり、なんとこの製品、文字通り「HDMIを終端している」のだ。つまりHDMI入力はあるけど、HDMI出力は無い、そんな製品だと言う事だ。さすがにここまでニッチだと国内の輸入代理店も仕入れないのだろうか(笑)

↓Amazonでも見つけました!!



悩ましいHDMI出力

この製品にHDMI出力がない事に何故そこまでこだわるのか。それには2つ理由がある。

1つ目、まずそのサイズの問題だ。今回は「Chromecast」をAudio仕様で使用するわけで使いもしないHDMI出力のためにガワのサイズが大きくなるのは避けられるなら避けるべきだ。ミニマムの美を追求する方が望ましいという事だ。

そして、2つ目、こちらの方が重要なポイントだと思うが、「多くのHDMI出力を持つ機器が、出力側にテレビなどがつながっていないと音声すら出さない」事が多いためだ。これはHDCP等の絡みもあるようで、厄介な問題で、僕が他に持っているHDMI出力を持つ同様の機器は、テレビをつなげないと音声信号すら出してくれない。

この製品は両者をクリアする、画期的な製品である事がおわかりだろうか。だって、HDMI出力ないんだもん。それで音が出ないとおかしいんだもん(笑)

そして、こいつにテレビ側でちゃんと設定まで完了させたChromeCastをぶっさしてやるとこう。


見た目の事はいいんだ(笑)

とにかく、この機械、小さすぎる。おさまりは悪くない。

そして、光デジタルの出力をおもむろにアンプのデジタル入力につなげてやればこう。


どうだろう、この最低限のスペースで最大限の機能を得る機能美は。それでも、見た目が気になるなら、スピーカーの後ろにでも隠せば完璧だ!(笑)

そして、AndroidのYoutubeアプリから早速Googleキャストゥ!


音が出た!そして、映像は出ない(笑)

と、まるで失敗のように書いてみたけど、これも想定どおり。音声のみを飛ばす「Google cast for audio」の機能が無いので、当然映像もひっくるめて、キャストされるのが当然だ。

映像は男らしく、この機器で捨てているというわけだ(笑)

まあ、ここくらいが仕様限界だろう。さっき、ちょっと書いたように、ローカルで再生していたものをもう少しちゃんと聴きたい場合にリモートプレイを使っているので、ぶっちゃけ映像が出なくてもそこまで困る事もない。

なお、実は「画面のキャスト」というAppleで言うところのAirPlayミラーリング機能を使えば、Android上で映像を再生しながら、音声はスピーカーからなんて芸当も可能だ。

ただ、この画面のキャスト機能、まだ不完全なのか、それともわが家の無線環境がいまいちなのか、音声については途切れる事が多く、Audio向けには不満があるので、素直に映像ごとキャストして音声のみ楽しむのが良いと思う。

なお、多少、曲の最初などは途切れる(これも環境依存かもしれない)が、まあこれは許容範囲というところで。

音はどうなんだコラ!

変な機器を挟んでしまっているので(笑)、正直その音質には「顕著な劣化」を感じる可能性もあったが、聴いている限り何の問題もないです。

正直、不要な圧縮を挟むBluetoothなんか使うより、よっぽど健全な音が出ているようにも思う。

当然、劣化には伝送劣化もあるはずだけど、結局DACとアンプとスピーカーが支配的なので、デジタルの揺らぎなんてものは、この面白さと便利さからするとまったく無視してよいと思う。

そんなの気にしていたらChromecastなんて使えないわけで。

まあ、嘘付けコノヤロウ、クソみたいな音しか出ないじゃねえかという人が居たら是非連絡を。

もう一回、真面目に音をちゃんと聴いてみます(笑)

限界突破はじめました

ちなみにChromecastとこの機器、エネループから給電してます。アンプはさすがに無理w

さて、今日も時間がなくなってしまったので、ユースケース②と③については次回にしたい。やっぱり(笑)

ただ、すでにこの構成を紹介した事で、面白い事の実現への限界は突破できている気がするので、音楽データの再生なんて屁みたいなもんであろう。可能性は無限大だ。先ほどからこの構成で音楽を聴いているのだけど、もうその面白さにゾクゾクしっぱなしだ。オモロダイブ道としては大成功の部類に入ると思う。

皆様には次の更新を期待せず、どんどんEbayに注文を入れて欲しい(笑)

次回は、音楽再生と、デジタル入力がアンプに無い場合にどうするか、その辺り書いてみたいと思います。

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