HiFime 9018 DACを使い倒す②(発熱対策編)


先日の記事はちょっと「ベルクロで遊ぼう」なんてノリの軽い記事だったのでオモロさが足りないよ、なんて思った紳士淑女諸君。

安心してください、今回はニッチですよ!(笑)


とにかく熱いHiFime 9018 DAC

前回の使用感のレビューでも書いたけど、とにかくこのHiFime 9018 DAC、音楽をずっと再生していたりすると、結構発熱する。ES9018K2M自体が発熱の多いチップだと言う話も聞いたことがあるので、これはもう仕様ということになるだろう。

なお、どれくらい発熱するのか、ちょっと測ってみようとずっと思っていて、どうやって測ろうかとDX.comあたりから表面温度を測定する安い機械なんかを調達しようかとも思っていたのだけど、まあ考えるより産むが安し、少し試してみたいソリューションも見つかったので、手持ちのアイテムでなんとかならないか考えてみた。

温度計なんかは、あまり家にあるものではなく、我が家で使えそうなアイテムは残念ながら「てんぷら用の温度計」しかない(笑)



まあ、でも温度表示もプラスマイナス1度程度の誤差で測定できるようだし、使用感としてもこれまでそこそこ正しい値を示しているような気もしていて、知りたいのは「どの程度効果があるか」なので、これでなんとかがんばってみる事にした。

まあ、これ以上物を増やすと嫁から怒られる状況なので、これくらいで許して欲しい(笑)

まずはとにかく測ってみる

さて、ではこのてんぷら用の温度計でどう計測するか、というところになるのだけど、少し試行錯誤して、結果的には以下のような構成で温度計測する事にした。



なお、DACの中心部がいつも熱くなるようなイメージがあったので、温度計がちょうどDACの真ん中あたりに触れるようにセット、その上からいつもポケットに入れているのをイメージして、上からハンカチを載せて、ある程度熱がこもる状況で計測してみることにした。



なお、試験条件としては、上記セッティングで音楽を15分~20分程度かけて、その後の温度を測ってみる事にした。発熱対策を施した後で同条件で温度を測ってみて、多少でも下がるのかどうか、比較をしてみるつもりだ。

音楽は多少激しい方が良かろうという事で、とっても熱いInFlamesというデスメタルバンドのアルバムをチョイス(笑)

そういやあ、バンド名だけでもとても熱そう(笑)

やっぱり熱いよHiFime 9018 DAC

機器をそれぞれセットして、音楽再生時にHiFime 9018 DACの表面温度がどの程度まで上がるのかについて、早速計測してみた。

そしてその結果だけど、15分~20分、およそ温度上昇が緩やかになっている事を確認した時点での、表面温度だけど、室温が19度少々に対し、実に38度付近まで上昇している事がわかった。(※なお、50度と表示されているのはアラート設定)



これは室温19度における計測値なので、夏場はいったい何度に達してるんだろう。夏場はおそらく内部温度で40~50度に達しているのは間違いない。

なんかやけに熱いなと良く思ったのもこれでは仕方が無いだろう(笑)

パソコンのCPU温度などは70度でも全然問題ないらしいので、故障の観点ではそこまで気にしなくても良いのかもしれないけど、やっぱり携行するガジェットとしては多少でも熱くない方がやっぱり良い。

ここは(大喜びで)熱対策を講じねば!!(笑)

ちなみにこのHiFimeというメーカー、ちゃんと1年サポートも付いていて、故障したら返金なり、交換なり、ちゃんと対応してくれるので、その点では心配は無いのだけれど。



21世紀の素材、その名も「セラックアルファ」!!

さて、そこで今回のTIPSだけど、発熱対策としてこんなものを購入してみた。

その名も、「まず貼る一番 ハイブリッド」という。ネーミングは超絶にダサい(笑)

Amazonだとちょっと高い

しかしその中身はというと、驚く事なかれ、沖電気工業製の特殊素材「セラックα」という発熱体の熱を電磁波(遠赤外線)に変換し、外部に熱放射するというハイテク素材に薄い銅板を貼り合わせた「21世紀型の放熱材」だという事である。

なんせ、パッケージにちゃんと書いてあるので間違いない(笑)

まず貼る一番 ハイブリッド

なお、Amazonでセラックαのもう少し大きなシートもOKIから出品されている。「まず貼る一番 ハイブリッド」は3cm×10cmという小さめサイズだ。まあこれで500円以上はするから、正直、高い買い物である事は間違いない。

まあ、そこは21世紀の新素材という事で(笑)



さて、このシートをどこに貼りつけるかという事だけど、今回は殻を割って、ケースの内貼りにしてみたいと思う。「高絶縁性 (1×1011Ω以上) を実現、電子部品に貼り付け可能」との事なので、基板に直接貼ってもよさそうだけど。

というわけで殻割りから。

殻割りには、オモロダイバーの皆さんはだいたい持っているだろう、スマホを分解するためのヘラを使った(笑)



特に接着剤なども使われていないので、爪の辺りを軽く浮かせるようにすれば、パカッと簡単にはずれる。作業をする方がいれば、以下の写真などを参考にいただきたい。



そして、ここが今回のミソ。実は先ほどの「まず貼る一番 ハイブリッド」は3cm×10cmの大きさだと書いたけど、これをちょうど半分の3cm×5cmに切ると、まさにジャストフィット!

専用品なんじゃないかと思えるくらい、大きさがぴったりなのだ。(なお、角のRだけ引っかかるのではさみでちょっと角を落とす必要あり



「まず貼る一番 ハイブリッド」は片面がシールになっているのでこれを剥がす。



そして、貼り付け。

まさにピッタリ。どれくらいピッタリかというとピッタリすぎて無駄に夜中に大興奮するくらい(笑)



なお、LED側のケースには穴が開いているので、シートにもLEDを通す用の穴を開けてやる必要がある。僕は誰でも持ってるだろう(笑)一つ穴パンチで加工してみた。





うまくいきすぎて、また大興奮。本日2回目(笑)



貼り付け後はまた逆の手順で元に戻せば完了。

なお、この際、LEDがちゃんと穴を通るように、多少の慎重さが必要になる。僕は「無駄に大興奮してた」ため、中途半端にぐいぐいやってしまって、ちょっと脚を曲げてしまった(笑)



元通り。元通りのACアダプタライクないつもの見た目に(笑)




しかと見よ、これが21世紀の力だ!

先ほどと同じセッティングで音楽を15分~20分程度かけて、その後の温度計が示す温度を測ってみた。

その結果。

なんということでしょう。36度に下がってる!

実に2度、セラックαが下げたということになる。



なんだよ、たかが2度かよ、なんて思うなかれ。僕がやったのはただシートを内側に貼り付けただけである。それだけで目に見えるほどの温度変化があったのは、なんともすばらしい。

しかも、38度という体温以上の温度から、36度という平熱程度に下がったというのも良い。これは触って熱く感じない温度まで下げたという事だ。

正直、作業を始めた時は、本当に温度が下がるのか不安だったけど、セラックα、十分効果ありと断言して良い結果が得られたと思います!!

熱くないDACはすばらしい

このTIPSの適用後、しばらく使ってみてるその感想だけど、正直、数値が示す温度変化以上に効果があるように思っている。

ちょっと、最近すっかり寒くなってそのせいもあるかもしれないので、断言は控えるけど、「元は基板の発熱のムラにより、一点で熱くなるのを熱いと感じていたのが、本シートにより、点熱源が面熱源に変わって、かつ放熱効率が上がって、全体を熱いと感じにくくなった」のでは無いか、なんて考えている。

うーん、これくらい効果を感じられるなら、さらに、「放熱塗料」みたいな物で塗装してやると、さらに熱さを軽減できるんじゃないか、なんて続編を考えてしまう(笑)

最近は、どちらかというと音楽プレーヤーであるNeutronがCPUパワーを使いまくって、スマホ自体が発熱している方が気になり始めているくらいだから、プラシーボではなく、確実にDAC側の発熱は少なくなっているのだと思う。

500円くらいでできるTIPSなので、興味のある方は是非、試してみていただきたい。あと、金属じゃないプラスチックケースだとちょっと心配になるノイズの問題だけど、このシート、シールド効果なんかもあると思います!

次回は、なんとさらに音質が改善される、その手法について、、、乞うご期待!

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