iPhoneのオーディオ環境を劇的に改善する"アレ"について試す(2.外部DAC編)


iPhoneは音がいい」なんて話を一部の人が本気でしているように思うけど、実際のところはどうなんだろうか?

確かに、イヤホン出力の特性について他の中華スマホなんかと比較したレビューで、優秀な特性であるので、それなりに特性としては優秀と言って良いのかと思うけど、それでも「絶対的な解像度・音質といったオーディオ性能は外付けDACと比較してやっぱり不足している」というのが現実だろう。

それならば、やはり外部DACを導入し、その音質を絶対的に引き上げる余地は十分あるはずだ。

という事で、今回は外部DACとして、オモロダイブではおなじみの軽量&高コスパDACである「HiFime Sabre 9018 DAC」をiPhoneに接続し、iPhoneで外付けDACを使用する事の有効性の確認、および実際に使用した際のその使い勝手などについて、書いてみたいと思う。



詳細不明なiPhone採用の謎のDACチップ群


さて、中華DACや一部の高級スマホなんかでは、既に高音質で有名なDACを採用していたりして、外部DACを用いる事のメリットが小さいスマホなんかも存在している。

そこで、音質の根本的な性質を決める要素として重要となるiPhoneの内蔵DACについて、まず確認してみよう。


iPhoneの採用しているDAC("&"以下はアンプ)は以下の通りとなっている。

iPhone 5 : Cirrus Logic CLI1583B0(CS35L19) & 338S1077
iPhone 5S/6 : Cirrus Logic 338S1201 & 338S1202
iPhone 6S : Cirrus Logic 338S00105 & 338S1285
iPhone 7/7S : Cirrus Logic 338S00105 & 338S00220


では、これらのDACチップの性能という話に行きたいのだけど、これらは全てCirrus Logic社に対してAppleが特注しているカスタムチップとなっており、残念ながら、詳細なスペックは非公開のままで、素性についてはまったくもって不明なのが実状だったりする。


というわけで、可能な範囲で想像する、ということになるのだけど、まず、Cirrus Logic社というメーカーについてだけど、Cirrus Logic社製で現在でも高級機に採用されているCS4398というDACはなんと2002年にリリースされたような古いDACだったりと、申し訳ないけど直近そこまでDAC性能で目立ったプレーヤーである印象はなかったりする。

※ただし、Cirrus Logic社は2014年にWolfson Microelectronicsを買収しているので、この辺りをポジティブに捉えるなら、改善はあったとした方が良いのかもしれない。

その前提で、さらにiPhoneのように内部のチップ構成について「コスト優先でパーツ選定されているプロダクト」に採用されているDACチップが、「Cirrus Logic社の最高性能のDACチップと同等」なんて事は普通は考えにくいと思う。

特に、省電力化&小型化といった要素が必要となるモバイル向けのチップでは、音質はどうしてもトレードオフになると考えられ、いずれにせよ、iPhoneで採用されているDACチップはあくまで大量生産の廉価チップであり、そこそこの性能だと考えた方が無難だと思う。


というわけで、本当に勝手な想像に過ぎないけど、この辺り、ESSやAKMが切磋琢磨しながら現在磨き上げている優秀なDACチップと比較して優れている、なんてことはないと考えてよいと思う。


以上、基本性能が改善不要な程に高いと言えるのであれば、今回のようなTIPSは不要という話になってしまうので、ちょっとこの辺りを気にしたけど、まあiPhoneのオーディオ性能はせいぜい「スマホのイヤホン端子にしてはそこそこ良い」くらいと考えて良く、十分改善の余地があるものと考えて良いだろう。

まあ、そうでなければボクみたいに外付けDACを愛用している人はおろか、さらに巨大なポタアンを軽量なiPhoneに縛り付けて音楽を聴いてる奴はみんなただのアホという事になるしね(笑)

この辺りはプラシーボ含めて、ポジティブに考えるのが良いかと(笑)


外部DACを接続しよう!


さて、それでは実際に外部DACを接続し、その使い勝手と音質改善の効果について確かめてみることにしよう。

前回、下記の記事で今回使用する「HiFime Sabre 9018 DAC」についてそのスペック等についてまとめたけど、iPhoneでDACを使用する場合は、特にその消費電力(電流)が重要なポイントとなっている。

爆誕!「Hifime Sabre 9018 DAC」!
新型 HiFime Sabre 9018 DAC レビュー①(外観&使い勝手編)


その理由についてだけど、「Lightning – USBカメラアダプタ」からUSB機器に供給できる電流量の最大値がたったの200mAに制限されているからだ。

一般的に500mAが供給できることがUSBポートの標準規格となっている事からも、この値が如何に小さいかが理解してもらえるだろう。

この電流量の制約により、「PCでは動作するUSB機器がiPhone接続では動作しない」なんて事がよくあり、この点は特に注意が必要なポイントとなっている。


さて、それでは、今回接続するHiFime Sabre 9018 DACについてはどうかという話になるのだけど、前回実測してみたところ、音楽再生時の実測値で90mAというところなので、この制限に十分に収まる範囲となっており、この点では特にiPhoneの使用においては、まったく問題がないと考えて良いだろう。


というわけで早速接続。Lightning-USBカメラアダプタにHiFimeのDACを接続し、Lightningコネクタに装着。なお、このアダプタでも通常の充電&通信ケーブル同様に、上下の向きは特に無い。


この際、エラーも出ず、DAC側のインジケータ(電源ランプ)が点灯すれば、問題なくiPhone側に認識されていると判断して良い。

ちなみに、対応していない機器を接続した際は、「接続されたデバイスは消費電力が大きすぎます。」といったようなエラーが画面に表示される。

時々、十分に駆動可能なUSB機器であっても同様のエラーが出力される場合があるのだけど、一旦抜いて挿し直す事で認識される事もあるので、何度か試してみても良いだろう。

頻繁にこのエラーが出力される場合は、Lightning-USBカメラアダプタの不調(純正以外のアダプタでは供給電流量が不安定なのかUSB機器を見失うことがあるかもしれない)を疑うか、やはりその接続した機器が必要とする電流量を供給できないかのいずれかなので、インターネット等でiPhoneでの動作実績を確認するのも有効だろう。


外部DAC使用時におけるiPhoneのバッテリーの持続時間について


次に、まず外部DACとして「HiFime Sabre 9018 DAC」を接続して、音楽を再生した場合のバッテリーの持続時間について調べてみよう。

IOSにはバッテリーの健康状態や残量について表示するようなアプリが結構あるので、そういったアプリ(今回はBattery Care)を使って、アルバム1枚を再生した前後のバッテリー残量からどの程度の時間、音楽が再生可能かについて調べてみる事にする。

この調査で使用したアルバムは最近時々聴いているDE DE MOUSEのSky Was Dark(1時間10分弱)を使用した。

事前の状態がこんな感じ。ボクのiPhone5はバッテリーが多少へたっていて1200mAh(100%)が最大容量と診断されている。


そして、"最大音量(16分の16目盛)"でかつ画面は消灯した状態で、先ほどのアルバムを1枚再生した後のバッテリー容量は以下の通り。924mAh(77%)という結果となった。


この調子で再生していくと、だいたいアルバム4枚強、4時間30分程音楽を再生するとiPhoneのバッテリーが空になる計算だ。

実際には、音楽はバックグラウンドで再生しつつ、WEBのニュースを見てたりと音楽再生と並行してiPhoneを使うのが普通だと思うので、実質は2-3時間でバッテリーは切れてしまうのかもしれない。

なお、ちょっと気になったので、音量最大ではなく、実際に使用する程度の音量(16分の6目盛)で再度試してみたところ、上記のアルバムを再生後の残容量は先ほどより多少多めと表示されたけど、このアプリ自体の精度も怪しいと言えば怪しいので参考情報としてだけ、記載しておく。

このバッテリー持続時間が長いか短いか、だけど、まあ通勤や通学で使用する想定であれば3時間程度持てば、後は使用しない時間に再度充電すれば良いだけなので、特に問題ないレベルだと個人的には考えて良いかと思う。

なお、上記はバッテリーがへたったボクのiPhone5での結果となるので、最新のiPhoneでは多少容量も改善されており、iPhone7では1960mAhという事なので約1.5倍、iPhone7 Plusでは2675mAhという事で約2倍、バッテリー持続時間について期待できる事も補足して置こう。


※ちなみにiPhone SEの音楽再生可能な時間(画面消灯&標準ミュージックプレーヤーという条件かと)をこの機会に調べてみたのだけど、脅威の50時間という事なので、外部DACを用いると著しくバッテリーの持ちが悪くなると言わざるを得ない。この点については素直にミュージックプレーヤーとしてはiPhoneは優秀であるとして、賞賛すべきかと思う。音質云々はさておき、バッテリーの持ちも当然重要な要素であるので、BGMとしての使用、語学学習やYoutube動画程度であればイヤホンジャック直挿しとしてうまく使い分けるというのが賢い使い方なのかもしれない。


外部DAC接続時の音量について


さて、外部DACが認識されたことが確認できれば、まず、「イヤホンを耳に挿さずに音楽再生してみる」事が重要だ。

なぜなら、接続した状態では「どの程度の音量で音楽が再生されるか」が不明で、下手するとボリュームコントロールも効かず、最大音量で出力される危険もあるからだ。

ボクも過去にDSDの再生などを試している時に、DSD再生時はボリューム調整が効かない(物もある)という仕様を知らず、大音量で音楽が再生され、耳をやられそうになった過去があるので、この点は重要なポイントになっている。

なお、視聴には、愛用しているSONYのMDR-XB90EX(感度106 dB/mW、インピーダンス16 Ohm)を使用した。

さて、実際のその音質について語る前にまずは使い勝手について確認してみよう。


一般的にこういったDAC装置は高インピーダンスなヘッドホンにも対応できるよう、ゲインが高めに設計されている場合も多く、特にモバイル用途を想定して、MDR-XB90EXのような低インピーダンスなイヤホンを用いる場合に、満足にボリュームを上げられず、また16段階の幅でしか調整できないiPhoneの音量調節の制約で、ちょうど良い音量にできない可能性があるからだ。

実際、僕が試したところでは、MDR-XB90EXを使用した場合、この16ステップの調整幅で、静かな環境では、

3目盛→音量小
4目盛→音量中
5目盛→音量大

移動中などの環境音がある程度ある環境では、

4目盛→音量小
5目盛→音量中
6目盛→音量大
7目盛→音量極大(楽曲による)

といったような3~4段階が利用可能な範囲と感じたので、率直な意見としては、16Ωのイヤホンでは「多少使いづらいがなんとか使える調節幅」であるように感じた。


当然、この辺りは人それぞれの感じ方によるとは思うので、人によっては、最適な範囲が6-8目盛だったりとか、3目盛あたりでも音が大きいなんてこともあるかと思う。(電車などで信じられないレベルで音漏れしまくっている人を見かけたりもするし笑)

というわけで、音量の観点では、MDR-XB90EXだとぎりぎり許容範囲と考えてよく、ボクの見解としては、HiFime Sabre 9018 DACを使用する場合は、上記を参考に、最低限の許容範囲として、感度が106 dB/mW以下で、インピーダンスが16Ohm以上のイヤホン/ヘッドホンを使うべきだと言えるかと思う。


なお、一般的に音圧感度が3dB/mW以上違えば、聴感上の音量の違いを感じるようなので、例えばボクが次の通勤用のイヤホンとして狙っているZERO AUDIOの以下のイヤホンのスペックは、「感度101 dB/mW、インピーダンス16 Ohm」という事で、もう少し使いやすい音量調節幅で調整可能だろう、なんて事が多少は判断できるかと思う。





まあ、いずれにせよ、16分の4目盛がちょうどいい音量であった場合に、もしこれがフルボリュームになったらと考えると、ちょっと面倒だとは思うけど、耳にイヤホンを挿す前に一度再生して音量を確かめておく重要性が理解いただけるだろう。


早速各ジャンルの音楽を聴いてみる


さて、それでは皆さんの気になるポイントと思われる、その音質について特にiPhoneから直接聴く場合とどのように違うのかについて書いてみたいと思う。

なお、視聴環境は引き続き、以下の通りとなっている。

スマホ:iPhone5
外部DAC:HiFime 9018 Sabre DAC
イヤホン:MDR-XB90EX
プレーヤーアプリ:RADIUS NePlayer Lite

多少iPhoneが古い点が気になると思うけど、iPhone7でイヤホンジャックが廃止されたために標準で付属されるようになった『Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ』を使用すると、かなり音質が劣化するとの情報もあるので、最新のiPhoneの方が有線だとむしろ音が悪くなっていると言えなくも無いので、ここはiPhone5の方がむしろ音が良いと思ってしまってもいいんじゃないかと。


今回の視聴用のサンプル音源は以下の通り。なお、全て44.1kHz/16BitのFLAC形式とした。

  • BiSH/プロミスザスター
  • DE DE MOUSE/Sky Was Dark
  • 森山直太朗/生きてることが辛いなら
  • Taylor Swift/Blank Space
  • RISE OF THE NORTHSTAR/Samurai Spirit


BiSH/プロミスザスター

BiSH / プロミスザスター[OFFICIAL VIDEO]

今ボクがアイドルの中で唯一、注目&評価しているBiSHの新曲をまず聴いてみる事にする。

まず、iPhone5のイヤホンジャックからの音を確認。

うん、これでも悪くない。それなりにiPhoneのイヤホン出力で満足している人が多いのも納得はできる。

楽曲としては、ボーカルの女の子たちの声、ギター、ベースライン、ピアノ、後はバイオリンか?ざっと聴いた感じだと、これらの音が全てが小さく固まって団子のように聴こえる印象を感じた。

この辺りがDAC経由でどう変わるか、そういったところに注目したい。

というわけでDACに切り替えて試聴。

ああ、これは良いなあ。

まず、それぞれの音の分離が素晴らしい。団子になっていたそれぞれの音の絡みが解けて、ボーカルは中心にしっかり浮き上がり、ピアノの音声、アクセントとして入ってくるギターソロなど、製作者が狙ったところがきっちり効果的に効いているのを感じる。

しかし、このDAC性能が良くなると、音全体が2D から3Dになったように感じるのはいったいどういった現象なんだろう?

声の響きも、他の音から綺麗に分離されているためか、それぞれの個性が活きてて良いなあ。特にこういう集団で歌うようなアイドルグループであれば、よりこの音の分離というものが効いてくるような気がする。

うん、この楽曲であれば、明らかに改善していると言い切って良いだろう。


DE DE MOUSE/Sky Was Dark

DE DE MOUSE Live "sky was dark" @ Tsukuba University

というわけで次は電子音を主体とした楽曲の音についても確認してみよう。というわけで、最近職場の人から教えてもらったDE DE MOUSEのSky Was Darkを。

この楽曲はちょっとiPhone5のイヤホンジャック程度では厳しいか?

音の分離が弱いなあ。多重に音が重ねられているのだけど、それぞれの音がきれいに分離されないと、この楽曲はBGM以上の役割は果たさない気が直感ではしてしまう。少なくともこの状態だと楽しくない。

この楽曲、DAC経由でも上手く再生できるんだろうか?スピーカーじゃないと駄目なのかも。というわけで心配しながらDAC経由に切り替え。

ああ、この曲は高性能DACの威力がわかる良い楽曲だなあ。縦横無尽、音が色んな所から響く、そんなこの楽曲の味わいはDAC無しではわからないんじゃないかと、そんな風に思ってしまった。

その上で、やっとドラムン・ベースの音が効力を発揮。こんなに音が主張しているのに、音が団子になっていると台無しになるんだと比較してやっと実感。

この曲、ちょっと言いたいことが伝わるかわからないけど、DAC無しで聴いちゃ駄目な曲です。マジで。

正直、ずいぶんと早くにこういった結論が出ているのに、最後まで聴いてしまった。マジでこれは試してみると驚きの結果だと思うよ。

この曲でもって、「DAC圧勝」としてこのレビューをやめても良いくらい。いや、この曲はホントに驚いた。


森山直太朗/生きてることが辛いなら

森山直太朗 - 生きてることが辛いなら

というわけで、もう少し男性ボーカルの曲を聴いてみようという事で、曲の発表時には随分と歌詞が話題になった森山直太朗のこの曲を。

先ほどまでと同じように、まずはイヤホンジャックの出力から。

この曲の評価は、ほぼ独唱とピアノというこの組み合わせがどう聴こえるか、になると思うんだけど、うん、こういう楽曲はおそらくiPhone直でも十分良く聴こえるんじゃないかと思う。

音の分離もそんなに必要ないしね。さて、何か変わるんだろうか、というところでDAC経由に切り替え。

というかここまで書いてて気付いたのは、iPhone経由だと「良すぎて最後まで聴いちゃう」なんて事はない事に気付いたり。ちょっと脱線した。ちゃんとDACに切り替えよう。

ああ、違いありまくった(笑)

ダイナミックレンジが改善されている、という表現が正しいのかもしれないけど、声や音が消えるところがメチャメチャ綺麗で心地よい。

なんだ、HiFime Sabre 9018 DACって良いDACなのね(笑)

改めて感心。

独唱+ピアノで音の数が少なかろうが、音の分離は重要だなあ。目の前で森山直太朗が歌っていて、その背後でピアノを弾いているという位置関係がこれだと見えてくる。

ほら、時間もないのに、また曲を最後まで聴いてしまった。

移動中なんかに、今回の記事の準備で聴き比べていたりもしたのだけど、家で夜中にこうやって静かに聴き比べるともうこれは雲泥の差と言い切って良いかと思う。


Taylor Swift/Blank Space

Taylor Swift - Blank Space

じゃあ、いわゆる商業音楽の真骨頂である、米国のトップチャートに名を連ねているような人たちの楽曲はどうだろう、という事でTaylorSwiftの楽曲からBlank Spaceなんかをチョイスしてみよう。

まずは、iPhone直での出音から。

うーん。そこそこの機械でも良い音で聴こえるように、豪腕なミキサーが仕上げた素晴らしい商業音楽(笑)

いや、本当に、どうやったらこんな感じにできるんだろう。iPhoneのイヤホンジャックでも結構音楽を楽しめている自分に気づく。こういうのは意外とDAC経由でも変わらない、なんて可能性も感じながら、思わず一曲を聴ききってしまった。

この歌がただ好きなのか?いや、金髪の美人なネーチャンは皆好きなのか(笑)

というところでDAC経由に変更。

なんだ、まだ全然良くなるじゃん。

どういえば良いんだろう?バックグラウンドの音が一段と静かになって、それぞれの音が一段浮かび上がった感じとでも言えば良いんだろうか。

あと、コーラスとか、iPhone直で聴いてる時は特に意識的には聴こえていなかったような音も急にくっきり主張を始める印象も受ける。

スネアの音の響きも良いなあ。やっぱり全然違うんだと結論。

でもまあこの楽曲はDAC無くても、良い音だと感じる豪腕MIXなのはやっぱり間違いないと思う。


RISE OF THE NORTHSTAR/Samurai Spirit

RISE OF THE NORTHSTAR - Samurai Spirit (OFFICIAL VIDEO)

最後は絶賛オススメしているWintergatanにしようかと思ったけど、もう間違いなく良いし、他と割とかぶってもいるので、今更比較する意味もなさそうなので、もっと轟音の暑苦しいバンドということでフランスの日本オタクが結成しているRISE OF THE NORTHSTARのSamurai Spiritを。

まずはiPhone直の音から確かめてみよう。

うーん、何故かこういうバンド、DAC性能なんて不要なのか、割とiPhone直でも悪くないんだよなあ。レッチリもあんまり環境選ばないしね。

でもちょっと轟音のバンドの割に大人しめに聴こえるのかも?

DAC経由するとどう変化するのかを早速実験。

ああ、そうか音が立体的になるのか。そして、ボーカルは浮き上がる。低音もiPhone直だと緩かったんだと気づく。外部DAC経由の低音はズンズンスピード感とパワーがあって恰好良い

あと、ちょっと耳にとっては危険なのだけど、良い音になると音量を上げてもうるさく感じなくなってさらに音量を上げられるようになる傾向があって、もうちょい大きな音で聴きたくなった。

ああ、やっぱり。こういうのを爆音で聴く楽しさはあるんだよなあ。危ないからやらない方が良いけど。

外部DAC使用で音質は劇的に改善する


正直、試すまでは、ボクはここまでの差があるとは思わず、恐る恐るの部分もあったのだけど、結論としてはiPhoneに外部DACを接続するのは想像以上の効果があると思った。

ボクもiPhoneは音が良いなんて話が頭に刷り込まれていたのかも?

少なくとも、iPhone単体では楽曲の良さを全て引き出せていない事を今回、ボクははっきりと確信してしまった。


特にDE DE MOUSEの楽曲のような打ち込み系などで綺麗に音が分離されてこそ輝くような曲は、iPhone直だとまったくこの曲の良さが発揮できていない点は面白いと思ったり。

このあたり、プレーヤーの性能が低いために、一般の人に評価されず消えてしまう、埋もれた名曲が実は他にも大量にあるんじゃないか、なんて思ってしまうほどだ。


というわけで、ボクが外部DACとして「HiFime Sabre 9018 DAC」を経由させることで感じた音の変化を以下にざっとまとめてみよう。

  • 音の立体感が増し、2Dが3Dになったように錯覚する。
  • それぞれの音が綺麗に分離され、ボーカルと楽器が浮き上がる
  • 静けさはさらに静かに感じるようになり、音の消えていく感じなどが綺麗に聴こえる
  • 低域は引き締まり、楽曲全体のスピード感が上がる

あまり大げさに表現するのも良くないんだろうけど、素性の良い外部DACを使用すると、音楽を聴く楽しさが一段引きあがったように感じて、いや、もうこれはやっぱり「劇的に改善する」なんて表現で良いんじゃないかと本気で思ったり。


iPhoneでの音楽鑑賞をより高音質で楽しみたい、なんて方は今回の記事を参考に、外部DACを導入してみてはいかがだろうか。


なお、今回の実験に使った、廉価ながらESS社の高性能DACを採用している「HiFime Sabre 9018 DAC」は96kHz/24Bitまでのフォーマット(いわゆるハイレゾ)の再生に対応していて、iPhoneでも十分駆動可能かつ軽量なので、引き続きボクのオススメとしたい。


なお、これだけ円高が進んできた昨今であれば、直接購入する方が何かと安いかもしれないので以下に直販サイト(英語)のリンクも貼っておこう。なお、多少の英語力が必要になると思うけど、サポートも基本1年が付いていて、この辺り、一応の安心材料になるだろう(Warranty)。

HiFime Sabre 9018 USB DAC
これだけ円高が進んでりゃ直接購入が安い。Paypalアカウントあれば簡単。

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