カメラ好きなボクが高級フラッグシップモデルはやめて、Pixel 3aを選んだ理由。


皆さん、カメラは好きですか?ボクは好きです。

というわけで、そんなカメラ好きのボクが、スマホの乗り換え先として、長年色々感じていたことをふまえて、いろいろ考えた結果、Google謹製の「Pixel 3a」をえらんだ理由について今回は書いてみたいと思う。



スマホカメラっていつ使います?


特にカメラ好きの皆さんに問いたい。

さて、質問。

肩から一眼レフをぶら下げていて、ポケットにはスマホが入っている。そして、目の前には「一生残したい被写体」がある。

さて。あなたの選ぶ行動はどっちだろうか?

A.一眼レフで写真を撮る。
B.ポケットのスマホで写真を撮る。


おそらく、よっぽど何か理由が無い限りは、スマホで写真を撮る、なんて人はいないと思う。この場合、肩にぶら下げた一眼レフで、ピントが外れようが、手振れしようが、なんとか被写体を捉えようとするはずだ。

なら、「大事なシーンでは可能な限りメインカメラで撮影したい」と考えるカメラ好きの人たちは、いつスマホのカメラ機能を使うのだろう。

ボクなら、だいたい以下のタイミングで使っている。

  • すぐにSNSなどに写真を上げたい時。何らかのメモショット。
  • 超マクロな撮影をしたい時。
  • フィルタ機能など、スマホアプリの機能を使いたい時。
  • 手元にガチのカメラが無いが、どうしても写真を撮りたい時。
  • メインのカメラを残念ながら忘れた。

そう。スマホカメラはおそろしく手軽だし、便利だと思う。しかも、色々な機能も使えて楽しい。

でもね、はっきり言ってしまうと、ガチの写真撮影時には「メインのカメラを持っていないことがほとんどない」ので、ほとんど使わないんだよね。

結婚式に招待されて、「荷物が多くて面倒だからスマホだけにする」カメラ好きの方、いますか?

そう、究極的には、カメラ好きは「スマホカメラなんかでは写真は撮りたくない」性癖の持ち主なんじゃないかと。

スマホカメラはカメラとは別物と考える方が妥当


ならば、スマホカメラっていったい何なの?と思うかもしれない。

ボク個人的な意見になるけど、これは「カメラ」ではなくて「スマホのカメラ機能」に過ぎないし、過去にも書いたんだけど、スマホカメラが「物理制約(スペースの問題)のためにカメラの機能を疑似的にしか実装できない」以上、コンデジとか一眼レフの代用というよりかは、GoProに代表されるようなアクションカメラなどと同様に、異なる素養を持つ「スマホカメラ」という別物と考えた方が、非常にしっくり来るんじゃないかとボクは思ってる。

では、ボクが感じてる「スマホカメラ」特有で、かつ「メインカメラすら超える」、その異なる素養とは、次のようなものだ。

  • 小型イメージセンサーによって得られる恐ろしく深い被写界深度
  • 上記と同理由による強力な接写性能
  • アプリをどんどん追加し、機能を足していける。
  • 充実したSNS等のネットワーク連携機能
  • スマホのハイパワーなCPUの潤沢な演算能力を駆使したソフトウェア処理
  • レンズが小さい&カメラの数十倍の台数が売れることによる豊富&安価なアクセサリ群

そして、逆に「ホンモノのカメラにかなわない=進んでカメラ好きが使おうと思わない機能」も参考に書いておくと、以下の通り。

  • ポートレートモードと言われるいわゆる偽ボケ機能。
  • せいぜい数倍しか達成できない光学ズーム。
  • そもそものスマホゆえのカメラ撮影時のホールド感の悪さ。

そう、このあたりの機能は「他にメインカメラが無い」人達にとっては重要な機能かもしれないけど、普段から重要なシーンではカメラを持ち歩いているような人にとっては、ほとんど使う事のない機能なんじゃないかと、少なくともボクは思うんだよね。

この辺り、皆さんどうですか?偽ボケ機能とか光学ズームとかスマホに欲しいですか?

現時点、最高のカメラ性能を謳うHuawei P30 Proを見てみよう

さて、次に、ここでは、「昨今のハイエンド機のスマホカメラがどうなっているのか」を知るために、「今のところ買えない」けど、歴代最高の性能を謳っている、Huawel P30 Proのスペックなんかを見ていってみよう。

カメラ&レンズのスペックは以下の通りとなっている。

アウトカメラ:Leicaクアッドカメラ
・広角:換算27ミリ&F1.6、約4000万画素の1/1.7サイズのRYYBセンサー搭載
・超広角 換算16ミリ&F2.2、約2000万画素(センサーサイズ非公開)
・望遠 換算125㎜&F3.4、約800万画素(センサーサイズ非公開)
・ToFカメラ

インカメラ:シングルカメラ
・換算28ミリ&F2.0、約3200万画素(センサーサイズ非公開)

ToFカメラは「三次元情報を計測可能なカメラ」との事なので、AIを使って「ボケ」を人工的に作るためのセンサとして使われるのだと思うけど、このToFカメラを加えて、リアには実に4つ(広角/超広角/望遠/ToF)のレンズ&イメージセンサーを内蔵している事になる。

メインのカメラはなんと4000万画素という高画素数の、1/1.7インチのセンサーを搭載しているので、スマホカメラにしては高画素数&大きなセンサーサイズを誇っていることになる。

P30 Proではこの3セットのレンズ+センサーに、ToFカメラで取得した三次元情報を加味して、それぞれを合成して、高画質の合成写真を生成する、といった設計思想となっているようだ。

その結果、一つのスマホカメラの性能の指標となっている、DxOMark Mobileでも「112点(写真:119点、ビデオ:97点)と過去最高の結果を残しているので、こちらが「カメラ機能の優秀なスマホの代表と言って間違いないだろう。

と書いたところで、カメラ好きの皆さんなら、幾つか「おやっ?」と思うポイントがあったんじゃないだろうか。

それは、まず、「4000万画素&1/1.7インチのセンサー」に引っかかるんじゃないだろうか。カメラに詳しい人ならわかると思うけど、1/1.7インチの約10倍の面積となっているAPS-Cの高画質なミラーレスカメラでも、せいぜい2400万画素程度で設計されていることが多い。

カメラの画質はすなわち「一画素のイメージセンサーに届く光量」がかなり影響するので、Huawei P30 Proのメインカメラの一画素に届く光量はAPS-Cカメラの約1/20であり、これはRYYBセンサー(ソニー製)という特殊なフィルタを持つセンサーを使用しようとも、かなり無理がある設計だと言えよう。

そして、さらにこんな風に思うかもしれない。これ、結局のところ、「一眼レフみたいな写真をスペースのせまいスマホで無理やり作り上げる」ために、レンズとセンサーを4つも搭載してるわけなんだよね、、、原価も上がるし、スマートからどんどん遠くなってるわけで、、、、「そこまでしたいなら、もう、カメラで良くね?」と。

差額でソニーのRX100シリーズが買えちゃう?

と、ここまで考えたときに、おそらくカメラ好きは「そういえばSONYのRX100シリーズ、欲しかったよなあ」とか「RICOHのGRⅢとかもう出たんだっけ」とか考え始めているに違いない(笑)

念のために、例えばSONYのRX100シリーズの「DSC-RX100M5A」のスペックなどを見てみると、

・2010万画素の1.0型積層型CMOSセンサー
・24-70mm(F1.8-2.8)の3倍光学ズーム
・最安値77000円弱(2019年夏。中古は6万前後)

と、8万もあれば、かなりまともなスペックのカメラが買えることに気づくんじゃないだろうか?

Huawei P30 Proの価格は12万円台らしいので、「12万円-7万7000円=4万3千円」となり、多くのミドルレンジのスマホなら買えてしまう。

スマホ一台で勝負しようと考えるカメラ好きって、ボクの感覚だと「絶対いない」んだと思うんだよね。

色々異論はあるだろうけど、もうそこまでカメラ機能にこだわるのなら、ハイエンドスマホに求めるのはやめて、カメラとかレンズに予算割り当てる方が良いんじゃないの?

で、電話はiPhone SEとかで良いんじゃない?

iPhone SEはちょっと古いし小さすぎる?

なら、「カメラ機能もそこそこ優秀」なGoogle Pixel 3aがあるじゃない

Pixel 3aって3Dゲームをしないカメラ好きには最適な端末かも?


Googleが満を持して出した、Pixel 3aはスペックをミドルレンジまで落とした「廉価版のPixel 3」という事なのだけど、なんともボク得なことに、「カメラ性能だけは落とさない」ことを目標に掲げて設計された、非常にバランスの良いスマホとなっている。

pixel 3aのカメラは、レンズこそなかなか明るいものの、以下の通りの、スペックとしては、派手なHuawei P30 Proと比較すれば、いたってフツーとも言えるスペックとなっている。

アウトカメラ:シングルカメラ
・メイン:換算28㎜&F1.8、1220万画素の1/2.55インチセンサー搭載

インカメラ:シングルカメラ
・換算24ミリ&F2.0、約800万画素(センサーサイズ非公開)

その一方で、DxOMark Mobileの結果がどの程度信頼できるかはさておき、複数カメラを搭載した各社のフラッグシップ機にはかなわないながら、シングルカメラ構成で、iPhone XRに並ぶ「101点(写真:103点、ビデオ:98点)」という高得点を獲得してるのは、とても評価できるんじゃないかと思う。

いわば、Google Pixel 3aのカメラは「スマホカメラとしては、無理せず明るい無難なカメラ性能に、Googleがこれまで培ってきたAI性能でゴリゴリ補正をかける」そんなカメラだと言えるだろう。

ボク個人的には、こういうカメラこそがスマートなスマホカメラだと思うんだよね。

なお、DxOMarkのわかりにくい結果をうのみにするより、こういう比較動画をボーッと眺めてみるのも参考になるかと思う。


どうだろう?かなり、「価格が3倍近くするフラッグシップ機」達を相手に善戦してると思わないだろうか?ボクはそう思った。

で、こういうまともに使える、優秀なシンプルなカメラを搭載しているミドルレンジのスマホがある中で、もう一度考えて欲しい。

  • 5倍ズーム要りますか?
  • 小さいセンサーの4000万画素要ります?
  • スマホカメラのボケ風機能要ります?
  • 換算16㎜の超広角カメラ要ります?

ええ、ボクは換算16㎜の超広角カメラ、欲しいです(笑)

要はコスパの話。


さて、ズーム要る?とかボケ要る?と書いたものの、「あるにこしたことは無い」し、他にカメラを持ちたくない人にとってはこの辺りも重要な機能になると思う。

一方で、他にカメラを持っている人にとっては、スマホカメラの付加価値とされている部分の多くについては、申し訳ないけど中途半端な性能と思うところもあって、ならばスマホカメラの得意分野の性能が必要十分で、その特性を活かして撮影に臨む方がカメラとして楽しいんじゃないかと思うんだよね。

その点で、Pixel 3aのカメラ機能は、

  • 無理しすぎないスペックでカメラとして安心できるレンズ&センサー構成
  • Googleの持つ強力なAIのバックボーンで強化された補正機能
  • 半端なく強力な夜景モード(ナイトサイト)搭載
  • スマホカメラ特有の深い被写界深度&接写性能

と、「ホンモノのカメラとは別のシーンで活躍する」カメラとして、十分な面白さを兼ね備えているんじゃないだろうか。

いや、夜景モード(ナイトサイト)とか試すと、最初、唖然とするほど驚くよ。

そして、この面白さに「スマホ購入で余った予算」でRX100M5なんてコッソリ買ったとしたら、、、



皆さんはどうだろう。ボクは鼻血ブーです(笑)


Huawei P30 Proも良いスマホだよ!でもボクはPixel 3aを選んだ。


さて、Huawei P30 Proを例に挙げたけど、特にこのスマホをこき下ろしたいなんて気持ちはまったく無く、この端末が必要な人には最高な端末であることは間違いない。(奥さんもボクのオススメでHuaweiユーザーだしね!ちなみに今、瀬戸際、、、)

特にガチのゲームなんかする人にとっては、Pixel 3aなんてありえない(?)わけで、そういった人は素直に各社のフラッグシップ機を選ぶべきかと思う。

ただ、これまで述べたように、iPhoneだろうが、Samsungだろうが、OnePlusだろうがXiaomiだろうが、ハイエンドと呼ばれるスマホのカメラ機能は、今後も総じて、この「一眼レフっぽい機能」を無理くり充実させる方向性になるんじゃないかと思うので、ボクみたいなカメラ好きからすると違和感を感じるというのも、事実だったりする。

その点で、上記で述べたように「スマホカメラとして個性を発揮できる」機能だけを取捨選択した結果、Pixel 3aを買うというのも、割と妥当なプランなんじゃないかと思えていただけるんじゃないだろうか。

そして、Pixel 3aは税込48,600円。他のフラッグシップ機と比べてかなり安いというのも大いにある。

なお、中古もすでに定価より1万円近く安い美品が出回り始めていて、新品を買ったボクからするとちょっと、、、(悲しい)

【中古】【安心保証】Pixel 3a[64GB]
【中古】【安心保証】Pixel 3[64GB]


で、You、浮いた金で新しいレンズ買っちゃいなYO!(笑)

以上、今回は、ボクとしては「本気のカメラは他にある人」ならPixel 3aを買うのもいいよ!、という話について書いてみました。

まあ、さっきも書いたけど、超広角好きからすると、P30 Proの換算16㎜のレンズなんて、よだれがでるほどほしいんだけどね、、、

まあ、安くあがったんでこんなの試してみようかなあ~と企んでいたりするんだけどね。本末転倒?(笑)



長文、読んでいただきありがとうございました。<(_ _)>

本エントリが皆様の少しでもお役に立てればうれしく思います!!

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